2014.03.07
だんだんと温かい時間が増えてきた先日、梅の花見に出かけました。
一言に梅といっても沢山種類があるようで、
濃い紅色系の梅は満開を過ぎており、花もまばらでしたが
花が青白い茶青梅が特に見頃でした。
白い梅の中に、赤・ピンクがちりばめられ、
寒気の中咲き誇る姿は凛とし、かっこ良い美しさを感じました。
花見はやっぱり桜が一番!
と思っていましたが、桜に負けず劣らず素晴らしかったです!
奈良時代の先人にとっては、花と言えば梅を指している和歌が多いそうで、
土佐日記で有名な紀貫之の
「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 花ににおひける」
も梅の花だけは昔のままの香りで咲き誇っている。と歌っていると先日教わりました。
調べていると、万葉集には桜を読んだ歌が40首・梅を詠んだ歌が100首程度みられ
古今和歌集ではその数が逆転しており、
この頃から「花」の別称が桜と使われるようになったそうです。
桜が読まれている和歌では、紀友則(紀貫之の従兄弟)の
「久方の ひかりのどけき 春の日に しづ心なく 花のちるらむ」
などが有名です。
桜も梅も1000年以上前から見る人々の心を動かし、豊かに表現され続けています。
日本人特有の細やかな心の機微を先人達が見た景色を通じて、
私も感じられるようになりたいと思った梅の花見でした。
Y.K