Staff Blog

2012.09.01

目から鱗が落ちた日 VOL.1

「うちには、テレビがないので・・・」
平成2年、川嶋 辰彦さんは確かにそう言った。

秋篠宮殿下の妃となった川嶋紀子(きこ)さんの父であり、学習院大学教授(現名誉教授)だった人だ。

当時、川嶋一家は学習院大学教職員用の共同住宅で暮らしていたので、紀子さんは3LDKのプリンセスと呼ばれた。

「そうかぁ、テレビがないのか」
大学教授の家庭でテレビが買えないわけがない。買う必要がないのだ、と理解するまで数分かかった。

「そうかぁ、テレビなんて、なくてもいいんだよねぇ」
ストンと、胃の腑に落ちた。誰にも教えてもらえなかったことを、発見した気分だった。

以来、テレビのながら見はなくなり、つけっぱなしもなくなった。テレビを見なくてはという強迫にも似たテレビ信仰が消え去り、必要な時だけスイッチを入れた。
最近では節電も相まって、ニュース番組の重ね見もしない。面白いCMを見て
番組が始まる前にスイッチを切る。コンセントも抜く。

平成2年といえば、22年前。図書館通いが増えた頃だ。
自宅の2階にある本棚と降雪の重みで、1階仏間のふすまが動かなくなった。ご先祖様に申し訳ない気持ちで、田んぼの小屋へ古本をせっせと運んだ。

テレビを見る時間が少なくなり、本を読む時間が多くなると、テレビを見ている時間がもったいなくなった。1日は24時間しかない。本を読むことができる時間も、いつか限られてくるだろう。

寝る間を惜しんで読書する体力はなくなったが、
テレビを消して、続きを読みたいという気持ちは、まだある。

by Boss

Staff Blog Calendar

<<  2012-9月  >>

«前の月次の月»
1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30

最新プロダクト